ニキビ・赤ら顔（酒さ）外来

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近年、日本人のニキビは以前よりも重症化の傾向にあり、難治性である赤ら顔（酒さ）と共に、保険診療だけでの治療では改善しない例が多いように思われます。

酒さ治療で保険適応の薬は１つのみ（ロゼックスゲル®）ですが、このロゼックスゲルは発赤や刺激感の副作用で中止せざるを得ない場合があり、その際は保険診療の治療では他に手段が無い事になります。
酒さでは皮膚バリア機能の低下と常在菌細菌叢のバランス破綻がきっかけで慢性炎症が発症すると考えられているので、スキンケアが非常に重要となります。
また、光（LED）には抗菌作用、皮脂分泌抑制作用、バリア機能保護作用、抗炎症作用があり、照射時に痛みなどの苦痛を伴わないので、当院ではLED治療を積極的に取り入れています。
難治性の顔の炎症性疾患にLEDが有効だった私の論文は2023年に米国の一流雑誌に掲載されました（参考資料 ２.）。
当院では実際に皮膚バリア機能を測定し、適正なスキンケア方法とLED治療を組み合わせて酒さの治療を行っています。
酒さは本来、30歳代～40歳代の女性を中心とした疾患ですが、最近では10歳代の若者に多くみられています。その多くはニキビ治療薬（ベピオやエピデュオなど）やニキビ対策用のスキンケアが誘因となって赤ら顔を発症しています。この場合、やはり適切なスキンケア指導が重要で、LED治療が有用になってきます。
一方、LEDはニキビでは抗生剤内服と同等または同等以上の効果が期待されています。

ニキビや赤ら顔でお困りの方は、「ニキビ、酒さ外来希望」と電話で予約をお願いします。

参考資料

1. ２色LEDの同時照射が奏功した酒皶の５例　義澤雄介.　日臨皮雑誌　2023年
2. Improvements in lupus miliaris disseminatus faciei after tree-color light-emitting diode monotherapy. Yusuke Yoshizawa. JAAD Case Reports 2023
3. A case of refractory acne vulgaris successfully treated with three color LEDs as a substitute for isotretinoin.
   Yusuke Yoshizawa　MOJ Clinical ＆ Medical Case Reports 2023
4. Rosacea in Adolescents and Young Adults: high prevalence concurrent with acne vulgaris treated with benzoyl peroxide and/or adapalene
   Yusuke Yoshizawa J Clin Cases ＆ Reports 2023