PRP再生医療
PRP再生医療(ハイブリッド再生医療)
2019年のPRP再生医療の集計では151例に計330回の施術(一人平均約2.2回)を行いました。
有効率は46%で、無効だった比率は13%でした。残りの41%は1回だけの施術でその後来院されなかった患者様です。
この来院されなかった方々は、1回で満足した結果を得たか、効果無く失望したか、または施術の痛みに耐え切れないか、のいずれかが考えられます。
いずれにしても(100%有効である治療方法はありませんが)、思っていたよりもPRP再生医療の有効率が低いという印象を持ちました。
(*ちなみに現在のハイブリッド再生医療によって2020年の成績は有効率が84.4%まで上昇しました。)
もっと再生医療の有効率を上げて「無効例」を極力ゼロに近づけたい。
そんな願いを込めて下記の方法を2020年1月から採用いたします。
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2020年1月から、肌の再生・若返りをより高率的に発現させる目的で、フラクショナルレーザー(アジア人向けに開発された「モザイク MOSAIC」)を導入し、PRP再生医療を行った部位には無料でフラクショナルレーザー(モザイク)の施術を行う事にいたしました。これによって、相互作用でより有効になる事が期待できます。
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フラクショナルレーザーは月1回が理想。また、2019年まではPRP再生医療は1~2ヶ月に1回を目標としてきましたが、効果発現にはやはり月1回が理想で、ですからそれぞれを2週間隔で行う方法を推奨します。
PRP再生医療を2回行った際の例
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PRP
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モザイク(無料)
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PRP
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モザイク(無料)
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モザイク(半額)
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モザイク(半額)
- ※PRP再生医療を終了した後のモザイク施術費用は2回まで半額
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ハイブリッド再生医療
当院のAGA外来では、PRP単独の治療よりも臍帯血幹細胞由来サイトカイン(CytB)を併用した方がより効果が高い事が確認されています。これを肌の若返りに応用する事ができます。
- CytB 1本でほぼまかなえ、1本価格22,000円(税込み)です。
- CytBは臍帯血幹細胞の培養中に産生されたサイトカインであり、人工的に精製したFGF(線維芽細胞成長因子)と異なり「こぶ」を形成するような過剰反応はありません。
「PRP+CytB+モザイクの併用療法」はもっとも相乗効果が期待できる方法で、当院では「ハイブリッド再生医療」と呼称しています。
- ※美容皮膚科の フラクショナルレーザー「モザイク」 の項目を参考にして下さい。
- ※臍帯血幹細胞由来サイトカインについては AGA外来のページ に詳しく説明していますので、参考にして下さい。
下に効果例の写真を提示します。
- 施術後1〜2日は日焼け対策を行い、直射日光を浴びないようにしてください。
- 施術後1週間程度、カラーや脱色、パーマはお控えください。
副作用 痛み、紅斑、腫れ、アレルギー -
2020年の「PRP再生医療とフラクショナルレーザーの併用」治療の状況
2019年の当院のPRP再生医療では、治療成績は私が想像したものより低い有効率でしたが、理由としてPRPの施術回数や施術間隔を患者様まかせにした事が挙げられます。
2020年では施術回数が2回で、2回目を1回目の1か月後に行うという設定を設け、さらに(相乗効果を期待して)フラクショナルレーザーをPRPに併用するという当院独自の方法も開始しました(顔や首の美容だけでなく、AGAにもフラクショナルレーザーを併用しています)。
その結果、2020年ではPRP再生医療の有効率が84.4%にまで上昇しました(詳細は 2020年12月の「院長ブログ」 を参照)。PRP治療では効果が出やすい部位と出にくい部位に分かれます。効果が出にくい部位とは、主にたるみによる症状です。下記に例を挙げてみます。
- 頬のたるみ
- 下顎のたるみ
- ほうれい線(改善する事は多いのですが、顕著に改善する事が少ない)
- マリオネットライン(改善する事は多いのですが、顕著に改善する事が少ない)
これらのたるみ関連には「HIFU」の併用が有効ではないかと考え、2021年1月から新たに導入しました。
例えばほうれい線の場合は、ほうれい線自体にPRP注入とフラクショナル照射を行い、頬全体にHIFUを当ててリフトアップを試みる方法です。
詳しくは HIFU の項目も参考にして下さい。下に効果例の写真を提示します。
- 施術後1〜2日は日焼け対策を行い、直射日光を浴びないようにしてください。
- 施術後1週間程度、カラーや脱色、パーマはお控えください。
副作用 痛み、紅斑、腫れ、アレルギー
PRP再生医療とは
自分の血液から抽出した血小板を多く含む多血小板血漿を注入して、皮膚の再生、若返りを図る美容医療です。
PRPとは「Platelet Rich Plasma(多血小板血漿)」のことで、血小板は血管や細胞を治したりする働きを持ち、その中に血管新生、線維芽細胞活性化、コラーゲン産生などを助けるさまざまな成長因子が含まれています。これらの成長因子により肌のしわやたるみを改善し肌を若返らせるのがPRP皮膚再生療法です。
期待できる効果
- 育毛、薄毛治療
- 目尻のしわ
- 目元の小じわ、くま
- 法令線
- 口周りのしわ
- 額のしわ
- 美肌治療(水光注射を用いた場合)
- 手の甲のしわ
- 首のしわ
期待できる効果
[メリット]
- 特にシワやくぼみ、ほうれい線などの改善においてはレーザー照射などと比べても高い効果があります。
- 自身の皮膚を再生、活性化させ、肌のたるみを改善することができます。
- ゆっくりとした変化なので、周囲の方に気付かれにくいのも特長です。
- 自分の血液を使用するので、異物を体内に注入するという不安はありません。アレルギーの発生の可能性もほとんどありません。
[デメリット・リスク]
- 効果に個人差があり、PRPの注入から効果を得られるまで1~2か月かかります。
- 1回の注入で効果が持続する期間は1~3年程度で、長期的な効果を得たい場合は、定期的にPRP療法を受ける必要があります。
- PRPの精製(採取した血液を遠心分離してPRPを採取する)の方法がクリニックによって異なるため、治療効果や持続時間に大きな差があります(誇大広告に気をつけましょう)。
- 妊婦の方や子供、心臓病・脳梗塞の既往がある方、肝臓疾患をお持ちの方、血液が固まりにくくなるような薬を内服している方などは治療を受けることができません。
再生医療に関する当院の取り組み
PRPの”rich”とは1,000,000/µl以上の血小板を含有していなければなりません。
当院で用いるYCELLBIO PRP KITでは7~9倍の血小板濃縮率が得られ、1,200,000~2,000,000/µlの血小板を得る事が出来ます。また1つのチューブ内でPRPを精製するクローズドシステムのため細菌混入などの汚染をしっかり防止する事ができます。
また当院では、あえてPRPに活性化因子の添加を行っておりません。FGFなどの成長因子を添加すると期待以上の効果を得る事ができる一方で“コブ”を形成するなどの副作用の危険性が生じます。
せっかく自分自身から精製した“安全なご自分のPRP”に、わざわざ“異物”を混入して“危険性があるPRP”を注入する事に疑問があり、当院では“無添加のPRP”を使用しています。その為、その効果は若干弱いかもしれません。2~3カ月に1回のペースで数回を目安としてください。
当院では1回の施術料金を極力抑え設定しました。ぜひ、他院と比較してみてください。
治療の流れ
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皮膚科専門医(院長)の診察を受けます。
薄毛で来院された場合はAGA、休止期脱毛症、ホルモン異常に伴う脱毛症、び慢性円形脱毛症などの診断を受けます。
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再生医療の適応があれば採血します。
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PRP注入部位を麻酔クリームで麻酔します。
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その間に採血で得られた血液を遠心分離しPRPを採取します。
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約15~20分後(PRP分離が難しい場合もあり、その際は30分くらいかかる事もあります)、分離したPRPを注入します。
注射にかかる時間は部位や範囲にもよりますが5~10分くらいと考えてください。
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注射部位をきれいにふき取り終了(顔に施行した場合でもメイク可能です)。
PRP再生医療 料金目安表
1本15mlの採血で
PRPが約2.0ml採集できる
料金 | 適応部位の例 | 予約方法 | |
1本 | 56,100円 |
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2本 | 86,700円 |
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3本 | 117,300円 |
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4本 | 147,900円 |
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